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まっとうな経済学
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ティム・ハーフォード
- 経済学にはそれにふさわしい時間軸がある。リカードのモデルは短期の分析に向く。
- 希少性は力である。
- 新規参入ができなければ、それだけ不当な収益をあげる可能性がでてくる。これを独占レントと呼ぶ。
- 同じ商品でも「高くてもいい」と思う人もいれば「安くなければ」と考える人がいる。そのために、ターゲットによって値段を変えるためにいろいろな製品を作ってみたり、時々バーゲンをやったりする。
- 自由競争社会では、効用を最大化するための活動が行われるので、結果的に均衡が生まれる。(生産活動、商品、生産量、買い手)
- 価格にはシグナル機能がある。
- 公共教育は「非市場システム」であり、効率化が行われない。またよい教育への支払い意思も生まれないので教育に対しての投資意欲が減退する。
効率性と公平性
- ケネス・アローのヘッドスタートの定理:公平と効率を同時に達成するには、誰にも一括で課税すればよい。(売上税ではなく)
- 税金をかけると、その税を払いたくないばかりに、売り上げが上がらないことが予想される。
市場の失敗
- 希少性の力
- 情報の欠落(情報が非対称的。中古車市場の例→レモンの市場→市場は存在しなくなる。また保険の例ではモラルハザード→危険に対して敏感でなくなるが起きる。)
- 傍観者に副作用を及ぼす決定
外部性課金(税金)どれくらい必要で、どのように負担を分配するか。完全市場主義の世界では使った分だけ課金するのが一番だ。二酸化炭素の排出権取引はそのような前提で始まった。
情報の欠落を補うには(ショールームを建築するなどして投資する=長い間信用で商売する(スペンスの理論)免責額を変動させ、情報を持っている側に裏切りのコストを意識させる。(スティグリッツ)) アメリカ保険システムの欠陥
- 資産がない人が抜ける。
- 抜けた穴を埋めるために一般市民の保険料を上げる。
- 医療費に不安を持っている人だけがシステムにとどまる(その人たちは、自分たちの医療にコストがかかることを知っている)
- 仕事と保険がセットになっているので、扱いづらく、事務コストもかかる。
カメルーン政府の失敗
マンサー・オルソン
- ビア大統領は短期間収奪すればよいと考えているから、長期的な投資をしない。
- 重要なのは制度。
- 利己主義を抑えるすべがない。
ネパールのダムは、実際に利用する農民が管理すればうまく動くが、当事者でない人たちが作るとうまく機能しない。コスト効率が悪くなるし、誰も関心をよせなくなる。 政府の腐敗→事業の投資は無駄→犯罪行為のほうが稼ぎがいい→教育は無駄とどんどん悪くなってゆく。