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希望格差社会

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この本について

山田昌弘(1957年生まれの社会学者)パラサイト・シングルなどの言葉を生み出したことでも有名

既存のシステムが制度疲労を起こしているのに、それにしがみつくしかない様子を、学校を例に出して説明している。 またリスクにさらされる人々が、かえってリスクに対して不感症に陥る(作者は運に頼ると表現)様をデータを交えつつ解説する。


差別的な発言とジレンマ

P208

これ(アディクションを指す)は、国際的には、過激なイスラム教徒などが、「来世」での救済を約束し、貧困により努力が報われないと感じる人々を引きつけ、自爆テロなどを引き起こすことに現れている。

P221

彼らの絶望感は、いま以上に深くなるだろう。その先には、アディクションにふけるものや自暴自棄になるものも増え、中には「不幸の道連れ型」の犯罪に走るものもでてくるだろう。 そうなれば、彼らは、日本社会全体の不良債権として顕在化する。フリーターの多くは、国民年金掛け金をおさめていない。国民年金未納率は40%に近づき、その多くは不安定就労の若者である。[中略] 彼らを放置すれば、貧困化し、社会の不安定要因となる。かといって、社会福祉の対象にすれば、その費用は膨大なものになるだろう。そうならないためにも、早めに対策を講じなければならない。