自己組織化と進化の論理

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生命の発生[編集]

カウフマンは、生命の進化は「自然淘汰」と「突然変異」のみでは考えられないのではないかと思い立った。カウフマンによれば生命を司る秩序は自然発生的にカオスの淵で生まれる。

非均衡の安定[編集]

物質やエネルギーのやりとりのない閉じた系では、エントロピーは増加する。そして平衡状態ではエントロピーは最大になる。これは水の中に落としたインクがついには水に拡散して、二度ともとには戻らないのに似ている。

しかし実際の秩序には、ボウルの底の玉のように動かない均衡と、浴槽にできた渦巻きのような動的な非均衡がある。

生命は停滞でも、完全な混乱(カオス)でもない、非均衡の安定で起こっている。これが起こる場所がカオスの淵である。

創発[編集]

単純な振る舞いが合わさって考えられないような動きを見せることがある。これを創発という。全体は部分以上の何かなのである。生物も単純なエネルギー交換から複雑なふるまいが生まれる可能性がある。カウフマンによれば「自発的なダイナミクスが系を状態空間の隅の微少な空間に押し切り、永遠に振動させる」

カオスの淵[編集]

カオスの淵は停滞とカオスの間に起こる。このあたりではもっとも複雑な振る舞いを観察することができる。そしてこれは2つのパラメータによって調整できる。

  • 入力の数(物事はお互いにフィードバックを与え合っている。もしフィードバックを与えるものが1つか2つであれば、動きは生まれないであろう)
  • 偏り(どんなフィードバックを得ても影響を受けないならば、動きは生まれない)

このカオスの淵にある系は、適度な安定性、柔軟性、意外性を供えているのである。

最適化[編集]

状況は時折変化する。状況が変化すると生き残りの為に最適化が起こる。最適化を起こすためには、まずたくさんの試みがなされる。そして間違いの数が少なくなり、やがて安定するのである。

例えば、生命は進化の過程で次のような経路をたどる

  • まず爆発的に増える
  • 最適なものが生き残る
  • 最適化したものが滅び
  • 新しいニッチが生まれる

これは企業の学習曲線にも当てはまる。例えば、徐冷法では、最初は間違いを犯してもいいが、徐々に間違いの数を減らしてゆくことによって、解決策を導くという方法が取られるのである。例えば、いきなりすべての客の要求に応えることはできないし、間違いの数も0にすることはできないだろう。

最適解を導くためには、全体が適度に分割されていることが必要である。部分のない全体から導かれた解が最適解とは限らない。この場合、系全体が最適解でない解決策にむかって収束する事が考えられる。故に民主主義的なアプローチが必要とされるのである。